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経済・港湾委員会(港湾局) 議事録

2010年09月10日

葛西海浜公園の指定管理について

 葛西海浜公園の指定管理について伺います。葛西臨海公園という名前の方なら聞き覚えがある方がほとんどだと思います。JR京葉線葛西臨海公園駅もあり、表玄関は、葛西臨海公園。大きな駐車場もありますが、そこも葛西臨海公園。葛西臨海公園を南に進み、海岸から伸びている葛西渚橋から先の西なぎさと東なぎさが葛西海浜公園です。東なぎさは立ち入り禁止となっており、野鳥保護のため守られています。自然豊かで誰しもが心地よくなる東京の海浜公園となっています。
葛西臨海公園は建設局、葛西海浜公園は港湾局の所管になっており、葛西臨海公園が防災公園としてグループで公園協会に委託されているため、葛西海浜公園も特命随意契約で公園協会に委託されています。5年前には、葛西臨海公園と葛西海浜公園は一括して建設局から指定管理者に指定されていたはずですが、今回は別々に指定管理者に委託、しかしながら一体的管理のために同じ業者、すなわち公園協会にそれぞれが指定を行っているわけです。

① まず、5年前は建設局が一括して指定管理者に委託していたものを今回は、港湾局と各々で委託した理由をお聞かせください。

② 港湾局では、大井ふ頭中央海浜公園外17公園をグループとして指定管理者を指定し、また、辰巳の森海浜公園外6公園をグループとして指定、お台場海浜公園外10公園もグループで指定しています。葛西海浜公園を他の海浜公園と一緒にグループ化しない理由をおしえてください。

③ では、葛西海浜公園を葛西臨海公園が属する建設局の防災公園グループに含めない理由は何でしょうか?

④ 地盤沈下も懸念される埋立地の葛西臨海公園が防災公園で、私の自宅近所のマンホールトイレも備えた宇喜田公園がなぜ都市公園なのか不思議です。では、葛西臨海公園と葛西海浜公園の所管を統一することはできないのでしょうか?

⑤ 葛西海浜公園の特徴はわかりました。葛西臨海公園と葛西海浜公園でサービスが重なる部分と重ならない独自部分をおしえてください。

 海辺、砂浜という以外は、共通している部分がほとんどだと考えてよいかと思います。入口を入ってからレストランや売店、トイレ、案内所など、利用者は臨海公園を使っているほうが自然です。

⑥ 港湾局は、葛西臨海公園と葛西海浜公園の委託を分けることによるメリットは何だとお考えでしょうか?

 港湾局独自で、その海浜公園の特徴を活かした指定管理者を選ぶべきではないでしょうか?

⑦ 立ち入り禁止の東なぎさの管理は、どのように行っているのでしょうか?

 ゴミの掃除もクリーンアップ作戦などでNPOなどのボランティアが行っているはずです。つまり、管理事務所があるとはいえ、実質は西なぎさが主な指定管理部分ということだと思います。

⑧ HPを拝見しましたら、葛西海浜公園コスト情報というものが掲載されていました。東なぎさは、自然のままにしてあるので、実質の管理は、西なぎさです。西なぎさ内の施設は、テント(固定式2基)(足洗い場)、案内所、便所(仮設)、自動販売機、売店(土・日・祝日のみ営業)、バーベキュー広場です。施設数は少なく、砂浜や海は広いですが、施設面積もわずかです。平成21年度包括外部監査の指摘を受けて、例えば建物の清掃等の外部委託、再委託分は、葛西臨海公園と同じ業者に発注し金額を案分して23年度の数字を出していると聞きました。やはり、西なぎさだけの管理委託なら、葛西臨海公園と一緒にするべきではないでしょうか?

⑨ 海浜公園という名称を知らず、葛西臨海公園だと思っているのではないかと思います。利用者には同じ公園に見えます。例えば、地元区の声を聞くなど、意見交換はしているのでしょうか?

 海浜公園は、時間によりゲートが閉まっているのですが、葛西臨海公園から葛西海浜公園に行かれない。利用の仕方を提案しても融通がきかないなど、地元からはさまざまな声が聞こえてきます。利用者のためにサービスの質をあげることや経済性・効率性を高めることが指定管理者の意義ですので、所管局が分かれていることに不便のない形で、都民の目線に立った公園管理に努めていただきたいと要望します。

⑩ 葛西臨海公園は、建設局で防災公園グループとして外11公園と一緒に消費税込で2,088,135千円(20億8千8百13万5千円)で委託されようとしています。
23年度の公園協会の事業計画書では、本社等経費を間接費として換算していますが、わかりやすく間接費を除き、消費税を除いて計算すると、葛西臨海公園は2億1千610万円。18年度は、本社等経費と間接費が別途記載されているので、両方除いて消費税抜きで計算すると、1億3千7百78万6千円。単純に計算すると7千8百万31万4千円の増です。

 港湾局所管の葛西海浜公園は、本社等経費や間接費の割合などが変わっていますが、消費税を抜いて5千4百88万3千円で、総額は前回と変わりません。

 事業提案の内容の質や増減によって、金額は一概に高い安いとは言えないですが、葛西臨海公園だけで大幅に増えています。葛西海浜公園について総額の委託費変わらないとのことですが、5年前の一括の委託のときには、本社等経費・間接費があり、これは緊急対応等費用を含めての単年度事業費総額を按分し、6.1%で葛西海浜公園分を算出していました。ところが、23年度分は、本社等経費が間接費という項目にひとくくりにされているのですが、按分金額が、本来は2.4%でなければならないところ3.2%になっています。建設局所管の分については、港湾局ではわからないので、こうした算出も表面上は見えないのだと思います。防災公園グループである葛西臨海公園と一体化しながらも指定管理者契約がふたつに分かれていることで事業者が何に基づいて計算して提案しているのかが見えなくなっているのではないでしょうか?ご意見を伺います。

⑪ グルーピングが必ずしも良いとは思いませんが、その他の公園は機能別にグループごとの発注になっている一方、葛西海浜公園だけが単体になっています。貴重な三枚洲などもあり、自然保護のために特命随意契約なら、独自に特命にするべきですし、海浜・砂浜という部分から離れての一体的サービスだと言うなら、なぜ一括して指定管理しないのかと矛盾してしまいます。5年間の管理の後、建設局とともに増えている委託費を見直し、一括の指定管理に戻すことも検討すべきと考えますが、ご見解を伺います。

 利用者から見たら、同じ公園が二つに分かれていて、所管局が異なり、契約が各々になっているのに、一体的サービスで一事業者に特命随意契約というわかりにくい形です。都民への説明責任を果たせるのか、公開性は高められているのか、しっかりと確認していただきたいと主張します。