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経済・港湾委員会(中央卸売市場) 議事録

2010年09月19日

豊洲新市場土壌汚染

① 10月22日の定例記者会見他で、石原都知事は、「土壌汚染は深刻な問題ですけれども、日本の先端技術をもってすれば、克服できるという結論が出ているわけです。それに対して、科学的な論拠を構えての反論は一向に聞こえません」と発言しています。都知事は、特別委員会その他の委員会の議事録をお読みではないのでしょうか?

② 昨年9月赤松元農林水産大臣が「安全が確認されなければ、法違反の状態が解消されなければ認可することはありえない」と発言しました。その後の山田前農林水産大臣も、鹿野大臣も同じスタンスであると聞いております。農林水産省の安全に対する認識について、市場はどのように捉えているのでしょうか?

③ 2005年の第8次卸売市場整備計画のときは、どのように農林水産省に報告をしていたのでしょうか?

④ 改正土壌汚染対策法では、「自然由来重金属」も対象になりました。東京都では、工場操業由来の7物質のみを調査・対策対象としていますが、自然由来ということを考えたときに、海水などの影響からほう素やフッ素など新たに調査・対策の対象になるのではないかと考えますが、お伺いします。

⑤ 工場操業由来として対象となっていた7物質の中にも自然由来として考えられるヒ素やカドミウム、鉛があります。こういった物質は概況調査で環境基準の10倍以下だった場合、自然由来として深度方向の調査がなされませんでした。今回対象となり、4,122箇所のうち、10倍以下であった箇所について、深度方向に調査する必要があると思いますが、ご見解をお示しください。

⑥ また、改正土壌汚染対策法では、掘削除去に伴う搬出汚染土壌の適正な処理が記載されています。搬出によって汚染が拡散されないように規制したものです。豊洲の新市場予定地では、操業地盤面から深さ2m分をそっくりきれいな土と入れ替えることになっています。40ヘクタール×2m分ざっくり計算しても80万立方メートルです。その下になりますA.P.2m以下は、汚染部分を除去しますが、いずれにしても環境基準の10倍以下は新海面処分場に運ばれることになっています。土地の形質変更にあたって指定されると、改正土壌汚染対策法の範囲に入ってくるわけですが、25万立方メートルほどになるでしょうか?19万立方メートルが正しいでしょうか?この土の搬出・処理について、どのようにお考えなのかお聞かせください。

⑦ 改正土壌汚染対策法の施行についての通知によると、「地下水汚染が生じているとすれば地下水汚染が拡大するおそれがあると認められる区域」とは、特定有害物質を含む地下水が到達し得る範囲を指し、特定有害物質の種類により、また、その場所における地下水の流向・流速等に関する諸条件により大きく異なるものである。地下水汚染が到達する具体的な距離については、地層等の条件により大きく異なるため個々の事例ごとに地下水の流向・流速等や地下水質の測定結果に基づき設定されることが望ましい。それが困難な場合には、一般的な地下水の実流速の下では以下の一般値の長さまで地下水汚染が到達すると考えられることから、これを参考にして判断することとされたい・・・などとして表が記されています。地下水対策をするにあたっては、地下水の動きを把握することが求められていますが、いまだに東京都は地下水は移動していないという認識なのでしょうか?

⑧ 盛土の汚染について技術会議の報告書などでは、降雨などによる影響ということをおっしゃっていますが、地下水上昇の再汚染はあるというお考えでよろしいでしょうか?

⑨ 環境省の言うように、個々の事例ごとに地下水の流向・流速等や地下水質の測定結果に基づき、しっかりと、地下水の動きを見て、地下水対策を行うべきではないかと考えますが、ご見解をお聞かせください。

⑩ 同連合審査会で、土壌と地下水をチェックし、深度方向に調査をしているので、三次元的に全部の汚染状況を把握しているとおっしゃっていましたが、土壌汚染対策法に則った処理では、すべて把握することができないことを認識されるか再度伺います。

⑪ 1月~7月に行った土壌汚染対策実験でも当初の落札価格6億6千万円、消費税を入れると6億9千3百万円でした。東京都は、実験にどれくらいかかると見込んでいたのでしょうか?

⑫ 不確定要素が多い中、土壌汚染対策費は、これから増えると考えます。ブラウンフィールドについて、いかがお考えですか?