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公営企業委員会(交通局) 議事録

2010年03月17日

地下鉄ホームのスロープ

① 大江戸線のホーム柵設置に伴っての質問をさせていただきます。「交通局経営計画 ステップアップ2010」を読ませていただきました。平成22年から25年度に完了の事業として大江戸線の可動式ホーム柵設置の計画があります。予算案では14億1400万円が計上されていますが、今回ホーム柵を設置することになった理由からまずお聞かせください。
平成18年にホーム柵の設置が義務付けられ、本来大江戸線は義務はないと聞いていますが、さらなる安全策として進めていただけることを嬉しく思います。

② 交通局では、社会的要請への対応という取り組み方針のもと、あらゆる意味でのバリアフリーに取り組んでいます。バスにおいては、ノンステップバスもかなり増えました。地下鉄においては、駅構内の音声案内や、サービス介助士の資格取得拡大などに力を入れています。高齢者や障がい者など車いすを使用する方はスロープ板を使い介助していただき助かっていると聞きます。が、同時に、自力で乗車することを望む方もいらっしゃいます。都営三田線では2両目と5両目の車いすスペースに合わせてホームのかさ上げ、すなわちスロープが設置され、車いすを使用する方が自力でそのまま乗車することを可能にし、大変喜ばれています。三田線は全部で24駅でうち2駅では設置がされていないと聞いています。なぜスロープの設置ができなかったのでしょうか?(三田、白山なし。7駅は1か所のみ: 内幸町、日比谷、水道橋、千石、巣鴨、本蓮沼、蓮根。その他15駅は2両目と5両目の内側1か所ずつ。)

③ 大江戸線は、三田線のようにカーブが少なく、比較的まっすぐであると聞いています。また、三田線と比べて、ホームとの段差が少ないと聞いています。三田線では、平成12年に可動式ホーム柵の設置、同時期にスロープの設置を行っているのですが、今回大江戸線のホーム柵の設置しか聞いておりません。ホームが一部盛り上がっていることから、いろいろなケースも想定されるのですが、三田線にスロープを設置したことで乗客の方から問題点等のご指摘をいただいたことはあるのでしょうか?

④ ちなみに、三田線のホーム柵にかかった費用とスロープにかかった費用はどれくらいでしょうか?また、今回整備される大江戸線ホーム柵本体の設置費用はいくらになるのでしょうか?

⑤ 費用対効果としてはかなり大きい気がします。一つひとつの取り組みにより交通局が目指すユニバーサルデザインのまちづくりに近づいていきます。安全性と同時にバリアフリーも一緒に進めていただきたく、スロープの設置を強く要望いたしますが、いかがでしょうか。

⑥ 前向きなお答えをいただき、ありがとうございます。38駅全駅に設置するという認識でよろしいでしょうか?

 スロープは安全性の問題から、ホーム柵が設置されていないと進められないと聞きました。都営地下鉄としては、他に浅草線、新宿線もあり、今後可動式ホーム柵の導入を望むものです。予算特別委員会で技術面や輸送面の課題があるというお話でしたが、今後の安全性の拡大とバリアフリーのためにも是非ご検討いただきたいと要望します。

交通事業の見通し

① 次に高齢化時代の到来により、交通事業の見通しについての考え方をお伺いします。東京都交通経営計画 - ステップアップ2010では、少子高齢化が進むことを懸念し、乗客数の大幅な増加は期待できないと経営の厳しさが書かれています。今後の高齢化の見通しをどのように考えているのでしょうか?

② 高齢化が進むと当然通勤・通学客も減少します。一方で車を運転できない高齢者も増える、病院に通う高齢者も増える等高齢者ならではの交通需要も増えてくると思います。経営的には、路線を今まで通り確保できるのだろうかと心配するところですが、いかがお考えでしょうか?

 移動は生活です。また移動は福祉の観点と切り離せなくなってきています。高齢になって動く機会が減ってきますが、通院だけでなく、娯楽や買い物も含めて移動すること、社交の場に関わることが高齢者の喜びになります。現時点でも公共交通の不便地域と呼ばれるようなバス停もかなり遠い地域にお住まいの方もいらっしゃいます。是非福祉の視点を忘れないで交通政策を考えていただきたいと要望して終わります。