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経済・港湾委員会(産業労働局)

2013年03月19日

① 中小企業障害者雇用支援助成金は、障害者を雇用し、国の特定求職者雇用開発助成金の支給を受け、支給対象期間が満了となった後も、引き続き雇用を継続する事業主であることを要件として支給される制度です。しかしながら、時限の制度であることから、その延長について1年以上前から何度も質問してきました。この度3月の期限終了後も5年間の助成金制度延長を決定していただき、障害者雇用の今後の見通しが見えてきたことに改めて期待をするものです。今回この制度を5年間延長した理由を伺います。また、過去の実績についても併せておしえてください。

 障害者雇用に関する制度改正が行われる中で、助成金制度を5年間延長されたことは評価します。
 実績を伺うと、平成20年12月に特定求職者雇用開発助成金の支給期間が半年間延長になったため、2年程の支給期間と申請に要する期間を経た23年度の事業実績が半年分少なくなっていますが、それでも264件とのことで、利用数は増加傾向にあると言ってもよいと思います。しかしながら、実際に障害者雇用を積極的に行っている企業の方々から、さまざまな改善の要望もいただいております。私はこれまで、制度の延長に加え、助成期間や助成対象となる企業規模についても要望をしてきました。今後社会的要請の高い障害者雇用において、企業側からの意見も踏まえて課題を克服することが必要です。障害者のより長い継続雇用の支援のため、実態に応じた利用しやすい制度となるよう引き続き見直しを行っていただきたいと要望いたします。

② 障害者雇用の状況を鑑みますと、年々雇用者数は増加していますが、割合では身体障害者が多く、知的障害、精神障害と続きます。予算特別委員会でも我が会派から精神障害者の雇用に関して質問をいたしましたが、厚生労働省が平成24年11月に発表した「平成24年障害者雇用の集計結果」によると、平成24年6月1日現在の雇用されている精神障害者の数は前年比27.5%増、東京都では25.8%増となっています。今後さらに雇用者数は増えるものと考えますが、義務化に向けては、精神障害者保健福祉手帳に基づく障害認定が基本となります。しかしながら、障害認定を受けていない人もたくさんいると思われますが、今後どのように精神障害者の就業を支援していくのでしょうか。併せて、企業での精神障害者の雇用について理解促進のためにどのような取組を行うのか、伺います。

 まだ義務化されていない中ではありますが、障害認定を受けていないとカウントされず、就職に不利になることも考えられます。本来は、社会的に受け入れをしていくことが大切ですが、平成20年の「中小企業における障害者雇用の促進及び安定支援に関する研究調査によると、障害者を雇用する理由は、「企業としての責任・義務」が50.8%である一方、「法定雇用率を満たすため」38.7%、「障害者の雇用は経営上メリットがあるため」2.1%となっています。経営者の理解、職場の理解がなければ、義務化だけが理由で雇用をすることになってしまいがちです。広く理解促進に向けての取り組みをお願いいたします。

③ 精神障害者の雇用は、新卒ばかりではありません。社会に出てから精神障害を患った方もたくさんいます。病気休暇などで対応することができて、仕事に復帰できるケースもありますが、中には退職してしまったため、次に仕事に就くことが難しいケースも多々あります。このような一旦離職し、再就職をしようとしている方に対して、どのような対策をされているのか伺います。

 地域で相談を受けている立場としては、子どもの頃から何らかの障害を患ってきた方とは異なる後発的な精神障害の場合、どこに相談してよいかわからない、ましてや就労についての相談機関がわからないという方が多いように感じています。例えば、メンタルヘルスの労働相談の場で、就職相談についての情報提供も必要と考えます。広く情報提供ができるようご努力をお願いいたします。

④ 東京都雇用・就業対策審議会の答申が発表されました。私も委員として審議に加わることができ、意見を述べる機会を得たことを感謝しております。答申では、障害者の就業に関しても記述があります。答申の内容を事業化するに当たっては、福祉保健局などの関係部局や関係機関と連携していくことも必要と考えますが、ご見解を伺います。

 例えば、私は以前より教育庁に質問をしていますが、特別支援学校のみならず、都立高校に数多く在籍する発達障害の生徒に対して、特別支援教育をどのように行っていくのかという課題があります。特別支援学校だけでなく、普通校に通う生徒や保護者にどのように就業に関する情報提供をしていくのかという課題も出てきます。是非関係部局や機関との密な連携をしていただきたいと要望いたします。

 近年の障害者雇用は、障害者雇用促進法の見直しや障害者保護から自立への転換という考え、社会で暮らす一人としてのノーマライゼーション、障害者権利の考え方などを要因として、変化してきました。そして、従来の身体障害、知的障害から、雇用対象として精神障害、発達障害が含まれてきました。時代の要請に合わせて、制度の見直しは都度必要です。答申だけに留まらず、また延長するだけの制度ではなく、現状に応じた行政サービスの提供を目指して、鋭意取り組んでいただきたいと強く要望いたします。