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厚生委員会(福祉保健局) 議事録

2012年09月19日

事業所内保育所

平成15年に成立した次世代育成支援対策推進法は、都道府県や区市町村のみならず、事業主にまで行動計画の策定を義務づけました。その後21年の改正があり、従業員数101人以上の企業に行動計画の策定と周知が義務付けられたのはご案内の通りです。
ワーク・ライフ・バランスにつながる仕事と子育ての両立において保育施設が重要であることは言うまでもありませんが、公的責任のみならず、企業の責任においても両立支援に取り組むことが必要です。しかしながら、事業所内保育所は、保育士などの雇用にコストがかかる、福利厚生では、一部にしか恩恵がいかないと不公平感があるなど、企業内での課題があります。事業所内保育所の設立の障壁を低くするために、公的支援があると考えています。

1、 東京都では、都内の事業所が設置する保育施設への補助制度として、事業所内保育施設事業と院内保育事業運営費事業がありますが、それぞれの事業の目的を伺います。

院内保育事業の場合は、医療従事者の確保ということで確認いたしました。

2、 事業所内保育所の補助は、時限で少子化打破緊急対策の終了する平成24年度末で新規申し込みを終了する予定です。平成19年度~24年度までの6年間で150事業所が利用する目標でしたが、最新の利用状況はどのようになっているでしょうか?この事業が待機児童対策に資するものなのか、福祉保健局の見解を伺います。

23年度末で86事業所とのことです。目標からすれば、さらに促進が期待されます。また低年齢児において待機児童解消策とのことでした。

3、 事業所内保育所の利用は0歳から1、2歳と低年齢児が多く見られます。認可保育園に入園できなかった低年齢児が利用するので、待機児童の解消に貢献した形となっていますが、幼児教育や集団保育での学びが必要と考える保護者はやがて認可保育園へと子どもを移動させる傾向があると聞きます。つまり、保育士の数が必要な0-1-2歳児で事業所内保育所は忙しく、保育士1人あたりより多くの児童を保育できる年齢の子どもは他の施設に行ってしまいます。赤字を抱える事業所も多いのではないかと考えます。改めて、福祉保健局の事業所内保育所における年齢別の児童数及び設置主体別内訳について伺います。

4、 大企業は5年間の運営費補助、中小企業は10年間の運営補助ですが、この制度が終了前なので、補助事業が終わっても事業所内保育所の運営がどれくらい継続できるのかが課題です。いくつかの事業所ない保育所を訪ねてヒアリングをしている中では、運営が厳しいところが多い印象です。運営費は大企業が2分の1、中小企業がはじめ3分の2、6年目以降3分の1となっています。現在でも赤字と思われるところが多いのに、補助を終了したら継続できないのではないかと思われます。継続性や新規参入可能性を高めるために必要な事柄について検討をすべきと考えますが、いかがでしょうか?

先ほど来、0-2歳児の待機児童対策には貢献している旨の答弁もございます。少子化打破緊急対策のメニューとして期間延長を行っているとのことですが、是非補助事業も継続していただきたいと要望いたします。

5、 事業所内保育所がワーク・ライフ・バランスを含めた福利厚生的な役割を果たしているのに対し、院内保育所は看護師などの人材確保を目的としています。病院・診療所の場合、どちらの補助制度も選べるようになっています。先ほどのご答弁でも事業所内保育施設事業を利用している医療法人が8とのことでした。ここで、院内保育所として扱うべき分野の事業について、所見を伺います。

6、 現在事業所内保育事業を利用している病院・診療所は、補助終了後に院内保育の補助事業に移行することができるのでしょうか?

○院内保育の補助基準を満たす場合には、事業所内保育施設支援事業の補助期間終了後、利用することが可能。

人材確保のために赤字覚悟で行っている施設が多くあります。設備もさながら、保育士や看護師を雇用することなども加わり、事業を維持するのは大変厳しいと聞きます。しかしながら、医療従事者を利用者とする補助事業として院内保育事業運営費補助事業に移行できるとのことも確認できました。

7、 国の予算編成に対する東京都の提案要求では、面積基準などの緩和を求めていました。東京都の事業所内保育所の課題と設置促進の考え方について伺います。

東京都では面積基準等のみならず、事業所が保育施設設置が困難な場合の対応策も提案しているとのことです。子ども・子育て新システムでは、自由度を持って、地域の実情に応じた給付・サービスを提供することになっています。事業所内保育についても、東京ならではの特性に合わせた基準が柔軟に認められるよう、働きかけが必要と考えております。
事業所内保育所は、居住地域にある保育施設と異なり、例えば電車通勤の方には小さな子どもを抱えて利用するのが困難というデメリットもありますが、一方で急激に子育て世帯の増えてきた都市部の地域では、認可保育園に入園できなかった子どもを預けられるという働く保護者にありがたい施設でもあります。今後も、事業所内保育施設の運営が円滑に行われ、次世代育成支援の企業の役割分担が果たせるよう、事業所内保育施設の補助事業が今後も継続されることを要望します。