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厚生委員会(福祉保健局) 議事録

2011年09月16日

民間学童保育

この間保護者のニーズを調べるために民設民営の学童保育施設などを視察してきましたが、遅くまで開所している学童クラブの利用を希望する保護者の多くは、認可保育園で延長保育を利用していた方や認証保育所や認可外保育所を利用していた方です。看護師など勤務時間帯が不規則な方も多いと聞きます。東京都では、平成22年度から都独自の補助制度を創設し、午後7時以降も開所するなどサービス向上に積極的な民間事業者の運営を支援し、保護者の時間延長ニーズに対応する「都型学童クラブ事業」をスタートさせました。

1、まず、改めて伺いますが、都型学童クラブ事業を始めた意義をおしえてください。

2、平成19年度の福祉保健局の調査によると、学童クラブを利用、または利用しようと考えている保護者が理想とする終了時間は、夕方6時から7時までと回答した割合が最も多く、約4割を占めています。そこで、都内の学童クラブのうち夕方6時を過ぎて開所しているクラブについて、公設公営、公設民営、民設民営ごとに、その数とそれぞれに占める割合についておしえてください。

3、都型学童クラブ事業補助を受けた施設数ならびに補助を実施した区市町村をおしえてください。

4、23年5月のデータでは、564クラブが夕方6時以降も開所していますが、昨年度補助を受けたのは80クラブとのことです。大変少なく感じますが、補助を実施した自治体のうち民設民営の施設に補助をした自治体はどれくらいありますか?

5、(この事業は公設公営のクラブは対象になりませんから)つまり補助の対象となったほとんどが公設民営の学童クラブということです。民設民営の学童クラブが区市町村に問い合わせても「その制度は採用していない」と断られる事例があると聞きます。実施主体が区市町村なので、区市町村が利用しなければ、この制度は活きてきません。都型学童クラブ事業を利用しない自治体が多い理由をどのようにお考えですか?

6、補助割合が2分の1のため、制度の活用に消極的な区市町村もあるかと推測しますが、制度の内容が理解できれば、必要な区市町村は、利用していくというお考えなのかと思います。
面積や職員等の諸条件もありますので正確に適性は判断できませんが、民設民営の学童クラブで104クラブが夕方6時以降も開所しているのに、都型学童クラブ事業を利用しているのは6クラブでだけです。今後この民設民営の学童クラブがどれだけ事業を利用できるかが課題だと考えます。例えば、公設民営の学童クラブのない自治体で、開所時間の延長を望む保護者が頼れるのは民設民営になります。
先ほど昨年度、都型学童クラブ事業を実施した区市の中には、本事業をきっかけに、すべてのクラブで時間延長を開始する例があったとのご答弁がありましたが、一自治体のみでなく、他の自治体でもまずは制度の活用から広げていく必要があると考えます。区市町村に対し、より一層の取り組みを促していくとのことでしたが、具体的にはどのように区市町村に対しての促進を図っていくのでしょうか?伺います。

平成21年5月1日現在の18時を過ぎて開所しているクラブは公設公営が8%、公設民営が39%、民設民営が91%で、全体数は異なるものの2年の間に遅くまで開所している学童クラブが20%から33%まで増えました。しかし、まだまだ働きかけが必要と思います。

区市町村で保護者のニーズ調査をしているのかと思いますが、就学までは午後7時、8時まで預かってもらえる保育施設があったのに、小学校に入学したら夕方6時の暗い時間帯に学校から歩いて帰宅させければならないという不安や困惑を抱えた保護者は多いのではないでしょうか。学童保育機能を今まで利用していた認証保育所に要望する都民の声もありました。私の地元江戸川区では、一概には言えませんが、都心までの通勤時間が一定程度かかる方が多く、午後5時に仕事が終わって6時に帰宅できるという人は多くありません。また、自治体によって平均世帯所得も異なると思いますが、遅くまで働かなくては生活できない方もたくさんいます。こういった方のニーズにしっかりと応えていくのが都型学童クラブ事業の役割と考えます。都型学童クラブ事業が利用者のニーズに応える事業者に利用しやすい仕組みになるために鋭意ご尽力いただきたいと要望と主張をいたします。

認定こども園

認定こども園がスタートしてから5年ほどになります。幼稚園の教育は、感心させられることが多く、保護者の就労の事情で「保育に欠ける」とされた子どもがその教育を受けられないというのは理不尽だと常々思っていましたので、認定こども園の意義も感じています。幼保一元化という言葉通りになっているかどうかは、まだ課題がありますが、認定こども園が増えてきたことに一定の前進を感じます。東京都は、良くも悪くも職員資格や施設設備に関する国基準を緩和し、大都市東京の特性に配慮し、柔軟な教育、保育の提供を可能する仕組みをつくってきました。現在の国の制度には課題がありますが、事業者の参入障壁をなくし、さらに緩和された東京都の制度がどのように活かされてきたのか質問をしていきたいと思います。

1、国の動きも不確定ですが、今後こども園に移行する幼稚園や保育園が増えてくることと思います。平成23年度4月1日現在全国で762ヵ所、東京都では65ヵ所の認定こども園があると聞いておりますが、これは当初の計画と比較して順調に推移しているのでしょうか?

2、東京都の認定こども園を利用する定員数と利用児童数はどのようになっているのでしょうか?

3、現在ある施設において、保育に欠ける子どもの受け入れはまだ余裕があるということかと思います。
東京都では独自の補助制度、すなわち補助率2分の1の制度があり、他の道府県とは異なり、サポート体制も進んでいるものと思いますが、自治体によっては、積極的に進めているところもあれば、まったく認定こども園がない自治体もあります。例えば、新宿区では平成27年度までに区立保育園全園を認定こども園に、また幼稚園を10園残してすべて認定こども園にする予定と聞きます。福祉保健局の認識を伺います。

4、認証保育所と同様に区市町村が判断し都の認定へと進んでいくのですから、地域の実情があるのは当然ですが、都は、地域における保育サービスの供給体制は、認可保育所、認証保育所、認定こども園、家庭福祉員など、さまざまな保育資源を活用して確保していくべきものとし、ここ数年は、「保育サービス拡充緊急三カ年事業」としても定員増を図ってきたのではないでしょうか。
東京都は、認定こども園についての促進の必要性をどのように考えているのか、改めて伺います。

5、東京都の認定こども園を見ていくと、幼稚園型が多く、一方保育所型が少ないように見受けられます。この原因はどのようにお考えでしょうか?

6、保育所型では待機児童の解消は図れないということかと思います。保育所型では幼稚園児の受け入れがあるため、定員の変更をしない限りは保育に欠ける児童の受け入れ枠が小さくなってしまいます。そこで伺います。都では、認可保育所や認証保育所、認定こども園など多様な保育サービスを組み合わせて定員増の整備をしてきました。そもそも福祉保健局、生活文化局、教育庁と三局に関わるので、それぞれの認識も異なるのかも知れませんが、認定こども園に待機児童の解消の役割は期待できるものなのでしょうか?改めて伺います。

7、保護者の就労増加と保育ニーズの高まりの中、公立幼稚園が廃止になる傾向が見られます。今までの都議会の質疑の中では都内の私立幼稚園で定員に対する在園児数が少ないという話もありました。廃止になった幼稚園を認定こども園にすることも考えられます。国のQAでは地方裁量型の認定こども園において、運営費等補助の対象となっていないところに入所する児童は待機児童のカウント数から外れないとありました。幼稚園型であれば、年齢型の0~2歳児の保育と年齢型・単独型の3~5歳児の保育で保育に欠ける児童を預かることができると考えますが、これは待機児童の解消にならないのでしょうか?

8、東京都の場合は、地方裁量型の保育所部分は認証保育所が基準になっているため待機児童から外れる、また幼稚園型についても同様に待機児童から外れるとのことです。都は4類型のどれを進めたいとは言わないのでしょうが、待機児童解消という観点から考えると、幼稚園型などが具体的に待機児の課題に貢献するということかと思います。
次に、区立幼稚園で受け入れていた軽度の障害児(発達障害など)や区立保育園で受け入れていた障害児などについて、基本的に選定が自由な認定こども園では、どのように受け入れをしているのでしょうか?

国の指針において、認定こども園は、障害のある子どもだけでなく、児童虐待防止の観点から特別の支援を要する家庭、ひとり親家庭または低所得者家庭の子どもなど特別な配慮が必要な子どもの利用が排除されることのないよう、入園する子どもの選考を公正に行わなければならない、また、認定こども園は、地方公共団体との連携を図り、こうした子どもの受け入れに適切に配慮しなければならないとされています。
今後国の制度改正が加速すれば、こども園化は進んでいくものと考えますが、特別な配慮が必要な子どもの入園が担保されなければ、行き場がなくなってしまう子どもがさらに増えてくる懸念があります。施設や区市町村の判断とはいえ、都がしっかりと指導・監督するべきですし、区市町村が関与するように求めていくこともできるのではないかと考えます。

東京都では、保育サービス全体では目標が設定されているのに個別の事業では数値の設定がなく、都が今後認定こども園の扱いをどうしたいのかよく見えず、また課題の解決にも前向きとは思えません。これでが、区市町村に保育の選択肢を与えるために制度を整えたに過ぎず、このような姿勢を認定こども園を運営している事業者はどのように思うでしょうか。以前は、待機児童の解消についても、「10年後の東京」で数が示され、認定こども園での人数も答弁されていたと思います。待機児童の解消を認定こども園が担えるのかどうかも都のやり方次第ではないでしょうか。今後否が応でもこども園化するという動きになったときにどのように対応するかは、受身でよいとは思えません。都としての強いスタンスがなければ、認定こども園の魅力もまったく伝わりませんし、縦割りの弊害など今見られる諸課題の解決にもつながりません。国にしっかりと主張していくくらいの意気込みを持っていただきたいと強く要望して終わります。